脚本:キム・ユンシク|演出:ク・テファン
ファン・セウォン、パク・ワンギュ、パク・チョロン、イ・スヒョン、パク・スンヒ、キム・ソンチョル、アン・シンウォン 他
2025.03.20
2025.04.06
上演予定
トングク大学(イヘラン芸術劇場)
第44回ソウル演劇祭 大賞、戯曲賞、演劇賞、新人演劇賞
【作品概要】 19人の死傷者、数十人の理由不明の自殺。 毎日600回に達する爆撃訓練で54年間苦しんできたここ「メヒャンリ(梅香里)」。 「梅の花の香りが広がった町」という意味とは異なり、今でも村には片付けられないままの不発弾と錆びた薬莢によって火薬の匂いが染みついているようだ。 1日8時間以上爆撃が加えられる土地でも日常を生きようとしたチュンメの家族は、一瞬にして押し寄せてきた砲弾によってあっという間に人生のすべてが崩れ去ってしまう。 日常を凄絶に守ろうとした彼らの姿を通して、メヒャンリに刻まれた爆撃の傷跡を撫でる。 戦争による苦痛、国家暴力はどこまで容認されるのか。 国防という聖域の前で、国家暴力は避け難いものなのか。 【あらすじ】 1988年、メヒャンリ一帯は米軍の爆撃訓練で轟音が絶えない。 メヒャンリの住民であるチュンメとチュンメの家族は、越北者連座制のしがらみがあり 万が一にも家族に悪影響が及ぶのではないかといつも心配が絶えない。 そんなある日、チュンメの家の前に誤発弾が落ちるが チュンメの家族は砲弾の跡が残った家で何事もなかったかのように日常の暮らしを続ける。 しかし、この日以降、末っ子のソンオは爆撃の音が聞こえる度に、死んだ息子の記憶を失ってしまい、 次男のチルヒョンはメヒャンリ爆撃場反対運動を始める。 ソンオは家族が自分を精神病患者扱いすることに怒って家を飛び出し、家族が彼を探していたところ、チョンヒョンの妻ミジンが砲撃に巻き込まれて死亡する。 安企部では、チョンヒョンに連座制廃止とチルヒョンのデモ参加を口実に、妻ミジンが死んだ事件を揉み消し、爆撃場の管理者として働くことを要求する。その後、チョンヒョンは、チルヒョンがデモに参加したという事実を知り、大きく怒るが、チルヒョンは父親を含めた村人の自殺が全て訓練騒音のせいだとし、デモに参加するという意思を曲げない。 次第にメヒャンリでは爆撃場反対運動が高まり、爆撃場反対運動の先頭に立ったチルヒョンと爆撃場管理者のチョンヒョンは互いに反対の立場で、爆撃場の前で向き合うことになる。