演出・脚本・作詞:アン・ジェスン 作曲:イ・ハウン
シン・ウィジョン、ハン・チサン、ソ・ジョンファ、イ・ジス、ナ・ハナ、ベク・ジヌク、パク・ドゥホ
2023.05.18
2023.06.02
上演中
国立チョンドン劇場 セシル(旧・セシル劇場)
"歩いてるうちに忘れてしまうでしょう。いつかは埋もれていくでしょうから、だから諦めないで歩いてください” 忘れるための約束とはなんだろうか? もしかすると忘れるとは記憶するよりも難しのではないだろうか? 誰かにとっては忘却のために歩く道で、誰かにとっては思い出を積み重ねるために歩く道で、また誰かにとっては神によって救済されるために歩く道、サンティアゴ巡礼路。 その道の上で忘れてしまいたかった記憶に関する彼らの物語。 【作品概要】 2021年、韓国文化芸術委員会公演芸術創作産室脚本公募ミュージカル部門最優秀作として注目されたミュージカル『プラテロ』。 速いテンポと激しいメロディからなる自由奔放なジプシー音楽とフラメンコのリズムを中心に、実際の巡礼路に来ているような雰囲気を醸し出す。 過去の記憶を思い出そうとしない人物と、再びその記憶を思い出させてしまう人物の心理的対立、真実もしくは嘘の感情を吐き出す人物たちを通して、ようやくあなたは感情と思考を経験することになる。 【あらすじ】 サンティアゴ巡礼路(カミーノ・デ・サンティアゴ)にある一つの村、フォンセバトンにあるアベルゲで27年働いているカミーラ。もうすぐ旅立つ彼女の代わりに、そこを運営することになったパブロ神父と巡礼者セシリアが朝食を終える頃、巡礼者ホセとその娘マリアがアベルゲに現れる。 ホセは若い頃、カミーラが運営していたマドリードの小さな食堂「プラテロ」を訪れたことがあり、自分を覚えているからカミーラに訊ねるが、カミーラはホセを覚えていない。 夕食後、巡礼者たちは共にワインを飲みながらフラメンコを踊り、互いの警戒心が崩れたその瞬間、自分がなぜカミーノを歩くことになったのかを告白し始める。 ホセはそのタイミングを待っていたかのように自分とカミーラ、そして「プラテロ」でカミーラと共に働いていたジプシーのペネロペの間にあった昔の話を持ち出す。マリアのこの話によってホセの名誉が汚されることを恐れるのだが…。