脚本:パク・ユネ 作曲:ホ・スヒョン 演出:パク・ジヘ
ジョンミン、カン・ジョンウ、ユン・スンウ、チェ・ウリ、シン・ウィジョン、キム・イフ、チョ・ヒョヌ、ソン・グァンイル 他
2023.02.07
2023.04.30
上演中
リンクアートセンター(バックスホール)
私たちがいくら両目を開けてみてもこの世は真っ暗だ 【作品概要】 ● ドイツの作家、ゲオルク・ビューヒナーの未完の戯曲『ヴォイツェック』が現代の視点で再解釈され、戻ってくる! ゲオルク・ビューヒナーの執筆中の夭折により、未完成の戯曲として残った『ヴォイツェック』。 長い間続いた戦争の前で混乱した仮想の社会を背景に、人物の切とした苦痛と絶叫を通じて、私たちが作り出した現在と私たち自身を振り返ることができる新しいメッセージを届ける。 ● 貧しい軍人とキャバレー歌手の悲劇的な出会い 若い男女が戦争に疲れたお互いの心を慰めながら恋に落ちるが、恋をするには絶望的な時代と災いの前に現れる人間群像が、彼らを崖っぷちに追い詰める。希望さえ残っていない人物の弱さと感情線を繊細に描き出す。 ● 新しい挑戦を通じ、心に響くメッセージを伝える最高のクリエイターと俳優たち。 【あらすじ】 戦争中にお金を稼げる唯一の職業という理由で軍人になった貧しい男、ヴォイツェック。 しかし彼は、人を殺す勇気がないという理由でいつも厳しい訓練を受けさせられ、上官である大尉に苦しめられている。 そんな彼の唯一の慰めは、厳しい訓練が終わって聞きに行くマリーの歌だけ。 しかしマリーも、自分を好きなように判断し扱う人たちのせいで疲れ果てている状態だった。 そんなマリーに花一輪プレゼントするお金もなく苦しんでいたヴォイツェックは、代わりに彼女がよく来る川辺に花を植え始める。マリーはむしろ彼のそんな姿に魅了される。 それぞれの暮らしに倦んでいく中、互いに慰められた二人はついに手を取り合って永遠を約束する。しかし彼らの子供であるヘンゼルが病気になり、むしろ状況はますます悪くなるばかりだ。 ヴォイツェックはどうにかしてヘンゼルの治療費を稼ぐため、マリーには秘密のまま軍で行われる不法実験に参加することにする。その事実を知らなかったマリーは、ヴォイツェックには何も言わずに再び歌を歌いに行く。 しかし彼らがどれほど努力しても状況は良くならず、結局ヘンゼルは死んでしまう。 ヘンゼルの死、マリーの不信によって完全に限界を迎えたヴォイツェックは結局正気を失い、2人の関係もまた破局へと突き進んでしまう。