脚本:イ・ソヨン 演出:チン・ヘジョン
カン・ミンジェ、クォン・ウネ、キム・イェウン、ナ・ギョンホ、ナム・ジェヨン、ソン・ソクグン、シン・ジョンヨン 他
2023.04.13
2023.05.07
上演中
国立劇団 (ペク・ソンヒ、チャン・ミンホ劇場)
周期的に一定して吹いてくるモンスーンのように、いつの間にか私たちの側に染みついた戦争の破片 ”その破片はあまりにも小さすぎて私たちの目には見えないんだ。だけどその周辺にいる人たちはまるで皮膚をすべて引きちぎられるような苦痛を感じるんだって。” 【作品概要】 戦争の外側から眺める戦争の物語。 戦争という巨大な怪物を取り巻くそれぞれの時間が緻密に事件して展開していく。 一定に吹いていた穏やかな風が夕立となって四方に降り注ぐモンスーンのように淡々と、時に激しく並べられる破片たち。 いつの間にか深く染み込んで膿んでしまった現実に直面する瞬間、まだ終わらぬ戦争の物語が始まる。 ”それじゃ私はどうすればいいの?どうすれば抜け出せるの?” 【あらすじ】 戦時下の国タート出身のネイジは武器製造会社の職員であるチャミとその息子であるグルの家にホームステイしている。 ネイジは幼いグルのために夜になると散歩が好きな怪物の物語を作って聞かせる。 まだタートに残って食堂を営んでいる家族に3時間に一度危なっかしい電話をかけながら。 大学院生セビョクはメディアアート科の卒業展のテーマである「戦争」をどう表現したものか悩みつつ、戦争に関連した人たちのインタビューを始める。もう一つの戦争国家で写真取材をしているイサクとタートからやってきた交換留学生のコウシコージは、そんなセビョクに余計な混乱を与え続ける。 幼稚園で働くリオとタート出身の振付家ムンは付き合いの長いカップルで、クィア・フェスティバル参加を前に現実を織り込んだ二人芝居を披露しようと考える。 友人であるホルキーを観客代わりにリハーサルを繰り返すが、彼らの人生をどう表現して良いか分からず幾度となく難関にぶち当たるのだが…。 彼らが存在する間、方向を定めることができない小さい風が舞台のあちこちで巻き起こる。