Introduction公演紹介

【作品概要】 いつだって愛してると言ってしまう家族。 本当に？ 我々の人生で大事なものはなんだろう？ 「愛」、中でも家族のそれは大事だろう。 しばらくの間私たちは隣人や親戚、家族と距離を置かざるを得なかった。 直接会うことが難しくなった社会、家族を恋しく思う家族。 『ママのレシピ』は家族の愛についての物語だ。 家族であっても考え方は違うし、世代間のギャップもある。 お婆ちゃん、お母さん、娘どうしでの違い。 何を我慢し、何を言いたいのか紆余曲折衝突しながら見せてくれる。 自分の立場で自分の視点だけで見つめる家族。 何が良くて、何が嫌なのか、どのように生きていくべきかを愉快に見せてくれる家族コメディでもある。 本音のような話に嘘があり、 適当に言った事の中に本音がある。 この作品を通して言えなかった言葉を、代わりに話してみたい。 留学に行った娘、痴呆症を患うお婆ちゃん、生きていくことに疲れたママ、 お婆ちゃんは孫娘を心配し、ママはお婆ちゃんと娘を、 娘はママとお婆ちゃんを心配する。 それぞれのやり方で互いを愛し心配する。 そして娘の外国人のボーイフレンドが登場する。 どこか似ているようで違う人々。 『ママのレシピ』は孫娘、ママ、お婆ちゃんの三代が料理を通して泣いたり笑ったりしながらコミカルに紐解いていく公演だ。 【レビュー】 ●本当に推薦したい作品でいろんなことを感じた。家族と一緒に見ることをお勧めします！ ●面白さと、静かな家族の悲しい気持ちが詰まった演劇作品 ●笑いが止まらない芝居でした。日常に押しつぶされそうなこの頃、ママのレシピのお陰でストレスを発散し癒されました。 【あらすじ】 大型連休の前日、お婆ちゃんは家族に美味しい料理を食べさせようと忙しない。 愛する家族のために買い物をし、食事を準備するお婆ちゃん。 どうにかこの危機を乗り越えようとするママは責任感と義務感が大きい。 留学に行った孫娘は勉強が嫌いで、生きづらいと感じている。 ママのいう素敵な未来は私の夢じゃないのに！ 個人主義社会で育ったジョンソンは温かい家族に憧れる。 しかし文化と言語の違いにてんてこまい。やる事なす事事故に繋がる。 ひっきりなしに起こる事件と葛藤、互いに配慮する気持ちのせいで再び巻き起こる状況は息もつけぬほど可笑しいが、ふとした瞬間心に大きな穴が空いたような寂しさと物悲しさを感じさせる。 思う存分笑って、楽しんで、腹が立って、そして胸に迫るものがある公演、それが『ママのレシピ』だ。