脚本・作詞:キム・ハンソル / 作曲:キム・ジニ / 演出:キム・ウン
チョン・インジ、チェ・スジン、キム・イフ、チョ・プンレ、チョ・フン、チョン・ダイェ、チャン・ボラム 他
2024.02.07
2024.04.14
上演中
プラスシアター
2023年、公演芸術創作産室今年の新作選定作品 【作品概要】 ■名も無き作家先生、それは誰なのか?最初の女性英雄小説『朴氏伝』に加えられた小さな想像力! 17世紀の朝鮮、丙子胡乱以降混乱した時期に忽然と現れ民に痛快な喜びを与えた物語「朴氏伝」 「朴氏伝」の名もない作家は誰だったのだろうか? 現実の試練を忘れさせ、希望を与えた庶民の物語であり韓国初の女性英雄小説「朴氏伝」の作家に対する疑問から始まったミュージカル『ここ、ピファダン』は歴史的事件に虚構的な想像力を加え たささやかな物語で展開する心温まる舞台で観客と出会う。 ■"今は闇の中にいるけど、いつかは私たちの話が輝きますように" ミュージカル「ここ、ピファダン」は、そばにいる人たちと一緒に最後まで諦めずに声を残そうとする人たちの小さくて確固たる輝きを物語る。平凡で、もしかすると誰よりも弱い人たちが世の中に残す物語は、観客に届き次に向かって進むための蝋燭の小さな光になってくれるだろう。 【あらすじ】 丙子胡乱が終わった17世紀後半の朝鮮。 戦争中に清に連れ去られた女性たちは、ついに故郷に帰るが、彼らを出迎えたのは貞節を失ったと後ろ指を差す家族ばかり。 「ガウンビ」もまた士大夫家の名誉を理由に家族に捨てられ同じ境遇の「メファ」の小間使い「ケファ」と共に人を避けて山の中の洞窟に忍び込み、そこを「避禍堂=ピファダン」と名付けて生きていく。 「ピファダン」の女たちは生計のために物語を書いて売り、下町では匿名の作家が書いたその物語が大きな人気を集め始める。 一方、ソンビである「フリャン」は、父の無念を晴らそうと下町に張り紙を貼るが、誰も彼の文を読んでくれない。 皆が名も無き作家先生の文を読んでいるのを見たフリャンは作家に自分の文を書いてくれるよう頼むことに決心し、小説を手がかりとして作家先生を探し始める。 【丙子胡乱について】 ”この全ては結局国運が不幸なせ…ひときわ寒かったその冬の物語が始まるようです” 戦争中、多くの女性が清に連れて行かれ、丙子胡乱が終わって朝鮮に帰ってきた者に対して、人々は貞操を失った女だと後ろ指を差した。 士大夫たちは帰ってきた女性たちとの離婚を要求。仁祖は弘済院(ホンジェウォン=現在のヨンシンネ)の川で沐浴してから、漢陽に戻る者に対してはその罪を問わないと宣言するが、女性に対する不当な非難と迫害は消えなかった。 このような丙子胡乱で傷ついた民衆を慰めてくれた小説こそが『朴氏伝』だった。 【朴氏伝】 創作時期:不明、作者:未詳 韓国初の女性英雄を主人公にした作者未詳の古典小説で丙子胡乱が背景となっている。 「朴氏伝」以前の古典小説の英雄は非凡な能力を持った男性だけだったが、男性より優れた能力で蛮族を退ける「朴氏」の姿を通して、丙子胡乱の敗北感を痛快に慰め、当時の厳格な男性及び両班中心の社会を嘲笑い、庶民から愛された。