演出:ミン・ジュノ 脚本:オ・インハ
チェ・ヨンジュン、オ・ウィシク、パク・ウンソン、イ・ヒジュン、ヤン・ギョンウォン、チャ・ヨンハク
2024.03.15
2024.05.26
上演中
西京大学公演芸術センター(スコーン2館)
歌が聞こえる。 全ての争いを止めさせる… 【作品概要】 演劇『私とおじいさん』、『テンプル』など新鮮で多様な作品を披露してきた“公演配達サービス・カンダ”の2022年話題作! ● 2人の俳優と4つのエピソード、しっかりしたテキストと信頼できる演技のシナジー! 演劇『その時も今日』は1920年代京城、1940年代済州道、1980年代釜山、2020年代の前線など、それぞれ異なる4つの場所と時代を背景にしたエピソード形式の公演だ。 “その時”を今“現在”に生きており、それぞれの目に映った未来を確信する人物の物語を、同時代的観点から眺めることができるように解きほぐしていく。 エピソード別に2人ずつ計8人の役を、たった2人の俳優が入り込んだ演技でこなす。 また各地域のカラーに合わせた方言を元に、しっかりと構成された言葉の味が生きている台詞と、2人の俳優が緊密に息を合わせた演技は力強い吸引力で観客の人目を惹きつける。 ● 歴史の中に存在する“普通の人々”、そして慎みを持ってリアルに描き出す“その時の今日” 韓国の歴史には、持続的な発展のために犠牲になった数多くの人々が隠れている。 演劇『その時も今日』は独立や平和を夢見た、ただ生きようとしても死ななければならなかった多くの人々がいたということを実感させる時間になることを願って作られた作品だ。 歴史の内容は本で知れるが、この公演ではその歴史の渦の中でただ今日を生き抜いていた“普通の人たち”に照明を当て、“あの時の今日”を慎みを持って、そしてリアルに描き出す。 【レビュー】 ● 記録は記憶になり、記憶は歴史になる。個人の歴史であれ、一国の歴史であれ、体で記憶されたことは簡単に忘れられないものだ。演劇『その時も今日』はそういう意味で非常に意味がある記録である。(民衆の声) ● 演劇的な台詞の味が生きている公演!誇張された音楽や音響効果なしに一人芝居のような二人芝居を見せてくれる俳優たちは、真の演技の力だけで観客により深い響きを伝えてくれる。(ウィズインニュース) ● セリフ一つ一つが胸に刺さって痛いけれど、痛くても私たちは知らなければならないということを、重いけど暖かく、時にはスマートに見せてくれる。 ● 比較的重くないよう物語を解きながらも、伝えようとするメッセージは明確に伝わって印象的だ。 【あらすじ】 ● エピソード1:1920年代・京城・駐在所 学校の先輩後輩であるヨンジンとユンジェは、独立運動の使い役であるのが発覚し、捕まってしまう。 先輩のヨンジンは満州独立軍に、後輩のユンジェは朝鮮語学会に入ろうとするが、現在の2人は閉じ込められている。 鞭打ちと拷問を経て、並んで隣の部屋に閉じ込められた2人はお互いの本音を打ち明ける。 そして彼らが夢見る世の中について話を始めるが… ● エピソード2:1940年代・済州島・中山間地域 地元の友人であるユンサムとサソプは、海岸に降りてこいという軍の放送が聞こえなかった。 地主であるユンサムは、サソプをはじめ自分に土地を借りたすべての住民たちに、土地を売るので立ち退いてくれという。 その夜、酒に酔ったサソプがユンサムの家を訪ねてきて、幼い頃から積もってきた葛藤がついに爆発することになるが… ● エピソード3:1980年代・釜山・留置場 ベトナム参戦兵士のへドンは、酔っ払って喧嘩をし留置所に入れられる。 まもなく大学生のジュホはデモに参加し、ヘドンが閉じ込められた留置場に一緒に閉じ込められる。 ヘドンはジュホを、自分の友達の息子と勘違いして知ったふりをする。 ジュホは初対面のヘドンの関心と口出しが煩わしい。 二人は留置場の窓越しに聞こえてくるデモ関連ニュースを見ることになるが… ● エピソード4:2020年代・近い未来・最前線 友人のウンギュとムンソクは同じ部隊に配置され、一緒に軍生活を送る。 軍生活に上手く適応した先任のウンギュと、軍生活が苦しい後任のムンソク。 一緒に勤務しながらウンギュから軍生活についての助言を聞いていたムンソクが突然、戦争そのものに対する質問を投げかける。 「俺たちはどうして戦うのだろうか?」 将校の無線とともに、ウンギュは何かが普通ではないと感じるが、ムンソクの質問に精一杯答える。 二人は戦争そのものと、世の中のあらゆる場所で起こる争いに対して疑いを持ちながら、月を眺めて空想にふける。 まるで漫画のように、いつか誰もが争いを止める日を想像しながら楽しんでいた2人は、すぐに最前線で銃を持って立っている現実に戻ってくる。 そして、何か尋常でない事態が起きたことに気づく。